PSLM Ver.1(以前のバージョン)は、障害がある患者さんを多く診察されていらっしゃる医療機関様の相談を受け、弊社にて開発を行いました。(2006/03)
介護や障害をもつ患者さんの医療では、何年、何十年という長期間にわたり基本となる薬を処方し続ける必要があります。
また、入院患者さんの場合も、同様に同じ処方を繰り返し、管理する必要があります。
一度にたくさんの種類の医薬品を処方する患者さんでは、処方に細かい指定を行う事もあるため、カルテ記載は非常に神経を使うことになります。
また、手書きのカルテから指定された医薬品をピックアップし、薬局への処方箋を作成する際も、同様に大変な作業です。
このプログラムでは、医師が直接医薬品ラベルを作成することができるため、医薬品の間違いや誤転記などによるトラブルを減らすことができます。
簡単に使えること、処方ミスを減らすこと、無駄な手間を減らすこと、標準化を図ること、履歴記録を残すことなどを特に意識して開発を行いました。
インターネット上で公開されている、医薬品情報をPCデータベースに取り込むことで、医薬品の個別登録が不要になりました。
また、機能をラベル発行に特化することで、シンプルで、一度使えばわかりやすく、ツール(道具)としてのソフトウェアとなっています。
Ver.2では担当医師が増えたために、複数のPCから操作ができる用にラベルプリンタおよびデータベースをネットワーク対応
するため、すべて新たに作り直しました。(2007/03)
同じフロアで複数の診察を行う場合は、1台のラベルプリンタをTCP/IPにて共有して印刷が行えます。
また、ネットワークを直接制御してラベル制御を行うために、高速にラベルを印字できるので、複数のラベル印刷でもストレスを感じません。 ラベルプリンタは、固定IPにより運用します。
処方履歴のデータベースや医薬品のデータベースをネットワークドライブにて共有するので、登録を行った端末以外からでもカルテ情報を参照することができます。
Ver.3 では、Ver.2をベースに機能追加が行われました。
病例などにより、あらかじめ設定した処方薬をセットで登録できる約束処方機能が追加されました。(2010/03)
また、約束処方や処方履歴など、既処方内容を変更した際は変更内容の赤色表示や新規表示など、わかりやすい表示を行います。
Ver. 3からは、Microsoft社が提供する最新の開発環境であるVisual Studio 2008により
開発しています。(Ver1.0はVisual Studio 2003, Ver2.0はVisual Studio 2005ベース)
Windows7 64/32bit(プログラムは32bit動作) およびWindows XPにて動作確認を行っています。
Ver. 3.5は、従来のラベル印刷機能に加え、Windowsプリンタによる処方
医薬品の印刷に対応しました。
本来TM-L90の印刷ラベル発行プログラムとして作成されたプログラムですが、多くのご希望から汎用プリンタへの印刷を対応しました。
カルテ番号や氏名など既存システムで印刷発行された処方箋用紙にPSLMでの処方内容の印刷を行えるので、多くの病院様の既存システムと併用してご利用いただけます。
専用処方箋への印刷書式のカスタマイズや、各病院の処方箋用紙を重ねて印刷する特別設定などもカスタムオーダーにて対応いたします。(2011/07)
ご使用いただくWindowsプリンタは、印刷後の長期保管に対して耐久性のある印刷方式のプリンタをご利用ください。
長期保存が可能な顔料系インクを用いたインクジェットプリンタは、プリンタ本体が小型で価格も安く、長期間保存が可能です。
染料インクを用いるインクジェットプリンタは、印刷物に耐水性や耐久性がありませんので、長期保存の印刷に利用することは避けてください。
レーザプリンタやコピーなど、紛体トナーを用いた印刷は、トナー(主に顔料を含んだプラスチック微粉末)を熱や圧力で紙の表面に定着を行います。
トナーは耐光性や耐水性などに優れているので、印刷物は比較的長期保管に用いることができます。
しかし、トナーを熱定着させた印刷は、印刷所のインクによる印刷のような、半永久的な耐久性を持つ印刷方法ではございませんのでご注意ください。
トナー印刷による印刷物の耐久性については、各プリンタメーカーにお問い合わせください。
例: 印刷面の長時間加圧(印刷束を積み重さねて保管するなど)やビニールなど樹脂(可塑剤の影響)と密着すると、トナー転写が発生します。
印刷時の定着不良、印刷用紙品質、トナー成分化学変化・劣化などが発生すると、経年変化でトナー剥離など発生することがあります。