近年のガジェットなど小型携帯電子機器では、より直観に近い操作とするために、タッチパネルでの入力操作が人気を得ています。
特に、iPhoneなどでは、2本指でのジェスチャ操作により、簡便に入力が行われています。
小型のガジェットなどで用いられている小型の投影型静電容量式タッチパネルではマルチタッチ型のモデルがすでに実用化されていますが、PCなどで用いられる中型〜大型のタッチパネルは少し遅れています。
2009年秋に発売されたマイクロソフト社のWindows 7ではマルチタッチがOSの標準機能として搭載されたことにより、今後マルチタッチのタッチパネルが広く普及することが予想され
、2010年以降は中型〜大型のタッチパネルにおいても一般普及するものと思われます。
(2009年
秋時点で、タッチパネルメーカーからは中型〜のタッチパネルのサンプル出荷が開始されており、また一部メーカーからは新製品としての出荷も開始され始めました。)
ここでは、マルチタッチのタッチパネルについて説明します。
タッチパネルは交点を求めるのに1点でのタッチを前提に方法が考えられていました。
したがって、複数点を同時にタッチされると、前提条件が変わってくるために対応できません。
例えば、面全体でタッチをとらえる抵抗膜方式の場合、押された位置の抵抗比をもとに検出が行われますが、2点押すと抵抗値自体が異なってしまうために正しい位置を認識できません。
したがって、現在の全面を検出面に用いる抵抗膜方式ではマルチタッチは実現できません。
抵抗膜でのマルチタッチ実現例を紹介します。
1枚のシートに複数の細長い導電膜を構成し、向かい合う短冊方向をそれぞれ90度変えることで、面として縦横に分割される部分が独立したタッチパネルとして認識できる。
上記の場合、5x5個の合計25個の独立したタッチパネルが仮想的に構成できます。
各短冊でスキャンすることで(それぞれ短冊状に切られた部分は独立しているので)、原理的に通常の4線式タッチパネルと同じように認識できます。
ただし、4線式タッチパネルと同様に、1つのブロック内については、同時に1か所のタッチしか認識できません。
また、近接した4ブロックを同時に押した場合など、抵抗膜でループが構成される場合は、正しい認識ができないので、この方式の場合3点同時押しまでが検出点の上限と考えられます。
1つロックを指の幅くらいまで小さくすることで、マルチタッチでのジェスチャー認識が行うことができます。
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