JANバーコードはどうすれば取得/使用できるの?

バーコードスキャナ
バーコード検証サービス


JANコードの取得方法
店で販売されている多くの商品には 右の写真のようなシンボル(形状)をした、JANバーコードが使用されています。
JAN商品コードは、製造メーカーやその商品のブランドを所有している方が申請し、取得できます。


商品コードの管理

世界中の商品が一緒に販売されるわけですから、レジでそれぞれの商品が区別できるように、各商品には世界で唯一のバーコード(商品コード)をつける必要があります。

世界中の商品にはJANコード(EANコード)と、米国系のUPCコードというバーコードが商品コードとして使用されています。
バーコードの下を見ると人間が読めるように小さく数字が書いてありますが、この数字こそがバーコードの中身の商品コードです。
(この数字をバーコードにすると、商品と同じバーコードが作成できます。)
商品コード先頭の数字は、国コードを示しており、このバーコード番号を所有者の国籍を示します。
この先頭数字が49もしくは45から始まるEANコードはコード所有者が日本であることを示し、国内では特にJANコードと呼んでいます。
国コードが0から始まる(主に米国・カナダで用いられている)UPCバーコードのシンボルは、EANバーコードのシンボルと少し異なります。

また、タバコなど小さなパッケージに対応できるように桁数の少ない短縮型のバーコードがJAN(EAN)とUPCそれぞれにあり、おおきくわけると商品には4種類のバーコードシンボルがレジ売り上げ用のバーコードとして用いられています。

JANメーカーコード

世界で共通となるJANコードを使用するためには、日本で唯一となるメーカーコードを取得する必要があります。
日本の国コード(49、45)と日本のメーカーコードを合わせることで、世界で唯一のメーカーコードとなるわけです。
日本におけるメーカーコードは、GS1 Japan(財団法人流通システム開発センター)の流通コードセンターにより 管理が行われています。

メーカーコードを取得すれば、あとはご自分でバーコードの商品コードを発行することができます。
商品種別ごとにつける番号は、メーカーコードを所有する各メーカーの責任において同じ番号が重ならないように管理することになります。

商品それぞれにつけるアイテムコードの番号管理は、各メーカーで行うものであり、特にどこかに申請・登録して取得するものではありません。
各企業が自由にバーコードを用いることが出来るために、商品にどのようなコードが登録されているかを、他の方でもわかるような仕組みも準備されています。
メーカーコードを管理している流通コードセンターにおいて、JICFSというJANコード商品情報データベースを設けており、各企業から使用した商品コードをJICFSに登録することで、JICFS商品データベースを(定期的に更新して)購入している店舗などへ 、商品コードを知らせることができます。
作製したコードをJICFSへ登録することは無料ですが、JICFSのデータベースを購入する場合は有償となります。

 


メーカーコードの取得方法

メーカーコードはGS1 Japanよりご登録できます。商工会議所での登録申請は2020年3月で終了しました。
詳細や登録費用はこちらよりご確認ください。GS1事業者コード・GTIN(JANコード) | GS1 Japan (一般財団法人流通システム開発センター)

自社のメーカーコードさえ決まれば、あとは各メーカーで各製品ごとのアイテムコードを独自に決め、そのコードからJANコードシンボルを作成できます。
現在申請した場合に割り当てられるメーカーコード(9桁)では、アイテムコードとして3桁利用できるので、1つのメーカーコードで最大で999種の製品バーコードを作成することができます。
また、3年間での予想アイテム数が500種を超える場合、複数のメーカーコードが割り当てられます。
なお、申請時に既に5万種類以上のアイテムがある場合、旧形式と同じ7桁メーカーコードが割り当てられ、アイテムコードとして5桁利用できるので、1つのメーカーコードで最大99999種まで利用できます。

※2000年以前に取得された商品コードは割付方法が異なります。(参照:JAN商品メーカーコード9桁化について


JANコード取得は、簡単な手続きで取得ができ、多くのメーカーで公平に使用でき、幅広い普及ができるように考えられています。
小さな規模/少ない生産数量であっても、長期にわたって、無理なく維持運用ができるよう、申請方法や料金体系なども良く考えられています。
もし、何らかの製品をおつくりになられているのであれば、JANコードを取得・付与されることをお勧めします。

 


バーコードを準備する

バーコードの利点としてパッケージに直接印刷ができますので、RFIDのICタグなど特殊な装置を用いる事と比べ、非常に安価に利用ができます。バーコードを準備する方法はいくつかありますので、一番使いやすい方法をご検討ください。

大量の商品を製造される場
同じ商品を大量に生産することになりますので、同じ形状のバーコードシンボルを商品パッケージに直接印刷します。

バーコード印刷に対応可能な印刷所等にご相談ください。

パッケージ印刷など、大量に印刷される場合、正しいバーコードができているかをチェックするバーコード検証機で 、あらかじめ印刷版をチェックすることをお勧めします。
※バーコード検証機は、テクノベインズでもお取り寄せ可能です。

段ボール(フレキソ印刷)や軟く厚みのある素材、弾力性のある素材、にじみやすい素材などへバーコード印刷する場合、印刷時の圧力により、印刷されたバーコードシンボルの線幅が変化することが考えられますので、印刷後のバーコードが規格を満たしているかの確認をされることを推奨します。

同じ(内容の)バーコードラベルを大量に使用される場合
バーコードラベル専門印刷を行っている印刷所で、ラベル印刷されることをお勧めします。

少量生産の場合や、生産日付や重量をいれるなど、商品ごとにラベルが異なる場合
バーコードラベルプリンタによるオンデマンド印刷をお勧めします。
大量印刷の大型のラベルプリンタから、比較的少量に適した小型のラベルプリンタまであります。
Windows用ラベル発行プログラムとラベル専用プリンタがセットになった商品もございます。

 


バーコードを作成する場合の注意点

多くの種類のバーコードを発行する場合、コード管理を含めたバーコード発行システムを構築し使用します。

バーコードをご自分で作成する場合の注意点として、特に流通商品として商品にバーコードを使用する場合、は特別な注意が必要です。この場合、印刷されたバーコードを読み取るのは販売店さんであるため、バーコードを利用する全てのお店で読み取れる必要があります。そのためには、必ずバーコードの線幅 や印刷条件等をバーコードの規格に合わせたバーコードシンボルを作成する必要があります。

JANコードは4種の太さのバーを、4種の間隔で組み合わせたバーコードなので、線の太さと線の間隔が非常に重要になります。
Windowsのイメージ処理等でバーコードを作成し、一般のプリンタでJANコードを印刷した場合、線幅や配置間隔が本来の規格外のバーコードが作成され る事があります。
自社のバーコードスキャナでは読めても、販売店のスキャナでは 読めない/読みにくいラベルとなる場合があります。

 

また、バーコードの色には気をつける必要があります。
通常は最も読み取りやすいように、白背景の黒印刷をお勧めします。
カラーであっても、条件によってバーコードを使用することが出来ます。
バーコードスキャナは赤色の光線により、光の反射によりバーを読み込むため、バーコードの背景色が青い場合、背景からの光の反射量が少なくなるために、赤色の光で読み取ることはできません。
また、同様に赤いバーで出来たバーコードもNGです。

 

また、バーコードを読み取る際には、バーコードのバーの左右に、信号の始まり/終わりを区別するための余白部分が必要です。
バーコードをパッケージコーナーに配置したり、余白を取らずに写真や背景色をかぶせるなど、余白が十分でない場合読みづらくなります。

一般の感熱方式のラベルを張った商品が長期保存や高温となる場合、熱や長期変化により変色や退色する可能性があります。
この場合は、熱転写リボン方式のラベルプリンタをお勧めします。
また、熱転写方式のラベルプリンタを使用する場合、感熱紙以外のラベルが利用できるために、ベースとなるラベルの種類が豊富にあるため、耐水性や破れにくいなどの機能を持ったラベルや低温に強い 糊材をもちいたラベルなど使用することができます。

ユポやPETなど合成紙を用いたラベルは何層もの構造になっており、破れにくく、水に濡れても丈夫です。

特注ラベルにつきましてはテクノベインズまでお問い合わせください。

 


JANコードは4種類の太さのバーで構成され、白い部分、黒い部分の幅の比率および拡大縮小範囲が決められています。
Windowsのビットマップでバーコードシンボルを作製し、一般のプリンタを用いて印刷した場合、バーコード印刷専用システムでない場合、以下の問題により読みづらいバーコードが生成されることがあります。
  • 生成されたシンボルが、そのバーコード規格に合ったバーコードであるかチェックする。
  • 解像度が同じプリンタでも、1ドットの大きさが異なるの場合があるので、白黒比率が正しいかチェックする。
  • ドットのにじみや線のブレがないかなど、印刷の安定性をチェックする。
  • 印刷解像度/計算精度が低い場合、イメージ生成に演算誤差が発生し、バーの線間や太さにばらつきが出たり、印刷位置によりこれらが変化するので注意が必要。この場合、生成するシンボルや印刷位置などにより読みにくいバーコードとなってしまうことがあります。
※Windows用ソフトのなかにはプリンタ解像度やプリンタ情報のフィードバックを行っていないものや、バーコードの仕様自体満足できないものが存在 するため、他社へ販売する商品にご使用されるバーコードはご注意ください。


バーコードを利用する

商品につけたバーコードを読み込むためには、バーコードスキャナが必要です。
近年は低価格製品も登場し、POSなど以外でのバーコード利用も増えてきています。

POSで利用するバーコードスキャナを選択する場合、読取性能が高いバーコードスキャナを選択することをお勧めします。
店舗で使用するバーコードはさまざまな状態のものがあり、商品によっては読み取りにくい/読み取れないバーコードに出会うことがあります。一例として、

  • 印刷時点でのかすれや規格を満足していないバーコード
  • 印刷濃度が薄いバーコード
  • 流通過程でのバーコードに対する汚れやすり傷
  • トナーで印刷されたラベルのトナー剥離
  • バーコードラベルの貼り付けの際のしわ
  • 透明パッケージの内部にあるバーコード
  • 背景色がある/バーコード自体に色が付いている
  • アルミ缶などの地金反射による反転タイプ

商品についたバーコードを読み取る場合、読取距離として2cm前後が読みやすいようです。
バーコードスキャナの読取距離が長すぎると、バーコードの読み取り操作途中で、誤って近くにある他のバーコードを読んでしまう危険性があります。
また、コンタクトタイプと呼ばれる、バーコードスキャナの先端をバーコードにつけて読み取るタイプ(読取距離が短い)では、ブリックパッケージなどの透明パッケージ の内側に入ったバーコードや缶やビンの湾曲面にバーコードがつけられている場合に読み取りにくくなります。


正しい条件で、明瞭に印刷されたバーコードであれば、ほとんどのバーコードスキャナは問題なく読み取りができますが、上記 で述べたようなさまざまな悪条件のバーコードがついた商品が店頭に並べられるため、レジなどの実際の現場ではさまざまな問題が発生します。
特に屋外商品や重量物、土や水を扱うホームセンターなどでは、表面汚れや、こすれ、印字のかすれが発生しやすくなります。
そのため、レジでは業務に耐えうるランクの読み取り性能があるバーコードスキャナを用いることをお勧めします。

また、バーコードスキャナはカメラと同じ光学精密製品ですが、レジ現場ではかなり雑に扱われているのが現状で、固い床への落下などによるトラブルが多く発生します。
したがって、耐落下性能が高い、堅牢設計の業務用バーコードスキャナをご使用をお勧めいたします。


テクノベインズでは多くのバーコードスキャナメーカー/機種を取り扱っておりますが、レジ業務や工場などでご使用されるお客さまにはHoneywell社の製品を特にお勧めしております。
バーコードスキャナの性能は、操作に対してかなり差がでますので、業務用途には最適です。
また、お刺身など傾けられないトレー商品や、さまざまな方向を向いたバーコードを簡単に読ませるために、スーパーのレジなど固定設置されて用いられるれる多方向読取タイプ(オムニダイレクショナル)のバーコードスキャナも便利です。


テクノべインズで販売しているバーコードスキャナ一はこちら