3Dプリンタを使っていて、色の違う材料や材質の違う物に交換したりすると使い掛けの材料が増えてきます。

使い掛けの材料を久しぶりに使おうと3Dプリンタにセットして、いつもの温度条件でプリントしてみるとスカスカのスポンジ状のものが出来上がったりすることがありませんか?特に梅雨の時期や暫く放置した時など下の写真のような状態になったことはありませんか?

 材料を保存する際は乾燥剤と一緒にドライボックスなどに入れて保存することをおすすめしますが、放置した材料は周りの湿気を吸収し材料内に水分を取り込んでしまいます。そのまま3Dプリンタでプリントすると材料内の水分が蒸発しプリント時に溶けた材料と一緒に出てくるためスカスカで悲惨なプリント状態となってしまいます。

材料が吸水した水分は熱を加えたり乾燥剤等と一緒に保管しても簡単に減らすことはできません。射出成形(金型を使ったもの)の場合でも、成形前に予備乾燥をするそうです。しかし、高価な乾燥機を買うこともできませんし置き場所にもこまります。安価な乾燥機も売っているようですが、更に安価で簡単に入手できる食品乾燥機を利用して材料の乾燥機を作ってみました。

食品乾燥機は70℃程度までの温風が出るのでPLAやABSの乾燥は十分です。

材料が入るサイズの安価な食品乾燥機を購入(下左写真)しましたが、付属のトレイ(下右写真)はそのまま材料を入れることができません。

そこで、材料が入るようにアルミ板を加工してトレイの間に入れる壁を作り、熱が逃げないようにゴムシートを巻き付けました。

以上で材料乾燥機の完成ですが、乾燥機の温度設定ダイヤルと実際の乾燥機内の温度差が大きいので内部温度を測れる温度計をセットすることをお勧めします。

※乾燥温度、時間については参考になるWEBがたくさんありますので探してみてください。