VFD86F-LAN設置について


VFD86F-LANネットワーク接続構成例:

いくつかの代表的な構成例を示します。

基本的には通常のネットワーク機器と同じですが、各PCからソフトウェア制御が行えるようにVFD86F-LANは固定アドレスとしています。
設置については、通常のネットワーク機器を利用できます。
また、取り付け方法としては、そのまま置いてご使用いただいたり、オプション金具で壁にかけたり、DINレール取り付けなどが可能です。


小規模接続構成例

小規模で一般的な設置例です。1台のHubに1台のPCをそれぞれ固定アドレスで運用しています。
複数の表示を1台のPCで制御します。
シンプルな構成のため、店舗での案内や広告表示など専用表示機として設置しての運用にも適しています。

ホテルや会議場での会議・展示会・講演会の出席受付や案内表示など、一時的/仮設での使用の際にも便利な構成例です。
来場者への受付案内表示、講演や休憩時間などの案内、また来場受付時にバックヤードや控え室へ来場者名を表示することで、担当者へ対応の呼び出しするなどに利用できます。

 


既設LANへの接続構成例

一般的にすでに設置されているネットワークに接続する例です。
ルーターを介してインターネットに接続されている既設ネットに設置します。

この場合、下記設定方法のようにVFD86F-LANの固定アドレスを、グループ内IPでルータのDHCP(例の場合)が配信しないアドレスに設定します。この設定により、コントロールPCはグループ内のどのPCからでも接続することができます。
VFD86F-LANは1台から設置が可能です。


最小構成例

もっとも小さな構成例です。
PCを表示用のコントローラとしてご利用いただき、表示専用としてご使用される場合、ネットワークポート直結でのご利用が可能です。
下記の例では、1台のノートパソコンとVFD86F-LANをクロスケーブルで直結しています。
 


専用ネットワーク構成例

複数のVFD86F-LANでネットワーク構成を行う例を示します。
下記例は1台のコントロールPCと複数台のVFD86F-LANをローカルネットワークに使用した例です。
Hubを使用することで、
10/100Base-TのネットワークHubに接続を行いますので、各Hubと接続装置はスター状に結線します。
この例ではDHCPサーバがありませんので、PCおよび、VFD86F-Eともに固定IPでの運用となります。
会議室や教室、客室など複数の部屋や設置グループでご使用される場合、各単位毎にスイッチングHubを設置されると良いでしょう。
ネットワーク機材は市販の製品が利用できます。

上記構成図PDF版


構成部材:

接続部材

必要な部材 内容 備考
VFD86F-LAN 本体、ACアダプタ VFD86F-LANにはACアダプタは付属しています。
ネットワークケーブルはお客様でご準備ください。
ネットワークHub 本体、ACアダプタ 100BaseスイッチングHub以上の性能が望ましい。
ネットワークケーブル ストレートLANケーブル Hubと接続する場合、標準のストレートLANケーブル

上記接続例は5ポートのHubを使用しています。
1箇所で多くのVFD86F-LANを接続する場合、8, 16, 24ポートなど、接続数などに合わせたHubを使用してください。
VFD86F-LAN, Hubはそれぞれ電源を必要とします。

1台のVFD86F-LANとPCを、Hubを使用せずに直接接続する場合、クロスケーブルを用います。

 

壁掛設置に必要な主な部材

必要な部材 内容 備考
VFD86F-LAN 壁掛金具 金具、木ネジ 壁側4mm ネジ2本に壁掛金具を引っ掛ける。
壁材によっては、適したネジをご準備ください。
プロテクトモール等   壁配線のケーブル隠蔽用

配線等は、通常の屋内LAN配線に準じます。

 


設定方法:

ネットワークシステムのIPに合わせて、VFD86F−LANの固定IPアドレスを設定する必要があります。
DHCPでIPアドレスを取得すると、IPを取得する毎にIPが変更(固定でない)されるために、ソフトウェア側からの制御が難しくなります。
最近のルータ等に搭載されている、固定IPを配ることができるDHCPサーバを利用することもできます。
(付属表示ソフトは固定アドレスのみ対応です。)

固定IPは専用IP設定プログラムをPCにインストールして設定することができます。
また、設置現場でのIP設定が行えない場合などのために、弊社出荷時にご指定のIPを設定して出荷いたします。(有料サービス)。

既設のネットワークを利用する場合、サーバーやルーターによるDHCP機能によるIPアドレス取得を利用されているケースが多いと思います。
その場合、DHCPの配信するIPアドレスとの競合を避けるために、サブネットアドレスと同じアドレス内で、DHCPから配信されない固定アドレスを用います。 (同じグループアドレスに設定して、コントロールする場合)

例:

ネットワークのベースIPが192.168.010.000/24で、DHCPの設定が192.168.010.020〜 128アドレス発行の場合

サブネットマスクが/24(255.255.255.0と同じ意味)の場合、192.168.010.000〜192.168.010.255が同じグループのIPアドレスとなります。
上記設定の場合は、DHCPサーバは192.168010.020から192.168010.147まで、連続した128アドレスを要求のあったクライアントに自動的に割り当てます。

この場合、192.168.010.001〜192.168.010.019、192.168.010.148〜192.168.010.254がDHCPが使用しない、自由に固定IPを使用できるアドレス 空間になります。XXX.XXX.XXX.000とXXX.XXX.XXX.255は特別なアドレスなので、固定IP割付には使用できません。

VFD86F-LANには上記IPアドレスで、他の機器と重複しないIPアドレスを固定IPアドレスとして指定してください。
 

設置台数の上限について、動作上の制限はネットワークによります。
IPの数や通信データ量により制限は出ますが、通常の運用に際しては、特別の制限はありません。
サブネットマスクにより、同じグループとなるアドレス範囲が決まるため、多くの機器を使用する場合、サブネットマスクの設定値を変更してください。

表示ソフトにVFD86F-LANに割り付けた固定IPを設定して、運用します。
表示ソフトに設定できるアドレスは自由ですが、ネットワークのアドレス範囲内でないと実際の通信ができません。

ワンポイント:

接続には接続段数に制限がないスイッチングHubを推奨します。
スイッチングHubの機能として、中継すべきアドレス情報をRAMメモリにキャッシュ(記録)し、対象IPがどのケーブル接続口(ポート)に接続かを記録し、2回目以降の通信は対象ポート間でのみ通信を行うようになります。
そのため、Hubがアドレスをキャッシュした後にスイッチングHubのポート位置を変えると、キャッシュに保持(有効期間)されている間は、変更したポートを経由する機器と接続できない場合があります。
キャッシュ有効期間経過、Hubの電源再投入やリセット、キャッシュのオーバーフロー、ブロードキャストによるリフレッシュなどにより、新しい情報に更新されます。
テストを行いながら設置を行っている場合などは、注意が必要です。

 


運用方法:

VFD86F-LANの表示を行うには、メッセージを送信するソフトウェアが必要です。
付属の表示ソフトのほかに、お客様でスケジュール管理やシステム管理、POSレジなどのプログラムと連動させて表示を行うことができます。
その場合、付属の表示送信プログラムに出力メッセージを渡しして表示ができます。
付属ソフトはWindows XP用です。

付属表示ソフトの簡単な内容変更などは、カスタマイズとしてお受けいたします。
(カスタマイズできるかは、変更する内容によりますので、ご相談ください。)
また、専用の表示ソフト、管理ソフトの開発もテクノベインズでお受けいたします。

電源スイッチを切ることができない運用の場合、コマンドを送ることでVFD86F-LANの蛍光表示管(VFD)を待機状態*1にすることができます。
(LANコントローラおよび装置全体の電源を切るためには電源スイッチでの切断が必要です。)

*1:VFDは動作原理としてヒーターから電子を放出し、蛍光体を発光させます。待機状態では、VFDのヒーターをOFFにします。待機中でも、コントローラは通電状態で動作しています。


その他:

本体カスタマイズとして、フロントパネル色の変更は対応可能です。
また運用や設置場所などに合わせた特別な機能を追加した特注品や別途仕様の製品・ネットワーク対応製品などの開発もお受けいたします。
テクノベインズ(03-3832-7460) sales@technoveins.co.jp 担当:阿部、高久 、長谷川までお気軽にご相談ください。

 

参考:

 

Last Update : 2012/06/14


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