ネットワークVFDの直接制御について
VFD86F-LANやVFD384L-LANなどのテクノベインズ製NetworkVFDを、添付ユーティリティやDLLが対応していないWindows以外のOS(Linux、MacOSなど)
を搭載したPC、PDA、POS、測定器、専用機器・コントローラなどネットワーク対応装置から、直接ネット経由で表示制御ができないか?というご質問をいただいております。
添付ユーティリティを使用しない表示方法につきましては、テクノベインズではサポートをしておりませんが、「自己責任において組み込みを行いたい」 というご要望
も多いため、下記の参考情報を公開いたします。
ただし、提供しております添付ユーティリティをご使用にならず、ハードウェアを直接制御して表示を行うことは、
本来想定されている運用方法とは異なります。
表示のための制御であっても、その制御を誤った場合、機器に重大なる障害を発生する可能性がございます。
あらかじめ下記の注意事項をご理解いただき、ご了解をいただける場合のみ、開発・ご利用をお願いいたします。
- Windows OS以外につきましては、弊社では技術的なサポートはできません。
直接制御をされる場合、OSやネットワークの操作や内容に精通されており、ある程度の開発経験が必用です。
Windowsからご使用いただき場合は、SendVFDや表示DLLをご使用いただく方法をご検討ください。
- 誤った使用方法によって、ソフトウェアにより機器損傷を発生したり、機器寿命を極端に縮めたりすることがあります。
テストやBUG、転送エラーなどにより、誤ったコマンドバイト等が送信され、データ列が操作コマンドと合致した場合、その実行結果により機器自体に損害を与える場合があります。
ハードウェアに悪影響がでるような例 ・ FlashROMのシステムエリアを書き換えてしまい、内部ファーム
、設定、ワークメモリを消去してしまう。 ・ 頻繁にFlashROMを書き換える動作を行うことで、Flash書換え寿命を超えてしまう。 ・ ハードウェア
を制御するコマンドを発行し、機器に想定を超えた負荷がかかってしまう。 (このような場合による故障は保証対象外となります。)
- 改良のために、内部仕様は変更になる場合がございます。
直接内部コマンドにより操作を行う場合、将来に関して機器仕様やVFD素子のコマンド仕様等が行われた場合、それを補正する手段がありません。
上記ご注意事項をご理解のうえ、必要な場合は開発を行ってください。
通信手順
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VFD86FなどNetworkVFDは、TCP/IPのソケットサーバとして、PC側(クライアント
)からの接続を待っています。
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標準ではTCP/IPのソケットPort10001に接続を行います。
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接続後のコマンド通信は、表示コマンド列(バイナリ)をソケットに渡します。(無手順)
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VFDモジュールとのコマンド送信は片方向です。送信に対するVFDからのACKや応答はありません。
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基本的な表示コマンドは、初期化コマンド、画面書式設定、表示文字(S-JIS)を送信しています。
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送信終了後、ソケットをクローズします。
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ユーティリティ等で使用しているコマンドは弊社表示コマンドです。
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表示DLLにより、表示コマンドを基に、VFDモジュール内部コード(バイナリコマンド)を構築し
表示します。
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文字コードは、Windowsは内部のUnicodeから、表示装置が用いるShift-JISへの変換
を行っております。
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初期化などいくつかのコマンド列を発行していますので、同じデータを送信する事で表示できます。
表示コマンド(バイナリ)について
弊社ではこれまでにVFDチューブとして複数メーカーのVFD素子を使用しており、
またそれぞれ表示に対する基本的なハードウェアや動作させるためのコマンドが異なります。 そのため、ネットワークVFDの
内部バイナリコマンドを直接公開することは行っておりませんが、お客様がそれを調べられて
ご使用される事については関知いたしません。
現在のユーティリティDispVFDには、VFD86F-LANの通信データ内容がわかるような機能を持たせております。 それを参考に組み込みを行ってください。
- コマンドがどのように展開されたのか、データとしてみることができます。
- 文字コードを入れ替えることで好きな文字を表示できます。
DispVFDによる内部コマンド列の表示方法
DispVFDを起動する。
登録ボタンで登録モードに入る。
- 登録ボタンを押す。
- 設定するボタンを押す。
例として VFD86Fに4桁1行で「設定方法」を表示する。
~/B設定方法 が表示コマンドであるが、
実際にネットワークから送信される場合バイナリ形式の内部コマンドでは以下のようなデータが送信されている。
表示方法は、スクロールタブを選択すると、リピートメッセージを表示する部分があり、残り(リピートデータの残りバイト数)が表示される。
この残りボタンを押すと実際の送信データを表示することができる。
16進ダンプ形式で表示され、上記表示にはこの55バイトのデータで構成されていることがわかる。
コマンド ~/B設定方法 に対し、この場合の漢字4文字の文字コードとしては、最後の8バイトが該当する。
設定方法 はシフトJISで 90, DD, 92, E8, 95, FB, 96, 40となる。
文字コードの前の48バイトは、 ~/B に対応した初期化及び書式設定コードである。
このように16進ダンプ機能により、操作内部コードを簡単に調べることが可能ですので、Windows以外のOSや専用機器に組み込みを行うことができます。
Last Update:
2011/09/09
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