VIA-EPIAマザーボードの判明している問題点


EPIA Mini ITX 533,800MHzで使用されているACPIはPS_ONでなく電源の立ち上がりで動作する。
そのために、+12V起動時に直ちに他の電圧も立ち上がらないと切替に失敗する。
切替に失敗すると電力ソースがスタンバイモード状態のまま起動してしまい、+5VSBからメモリ用の
3.3Vが生成され1A以上の+5VSBを通じて電流が流れ込む。
電源が弱いと落ちる。

EPIA Mini ITX 533,800MHzで使用されているACPI回路は+5Vと5V_SBの電位差が+5V+X>5VSBでないと上記同様誤動作を引き起こす。


EPIA Mini ITXはBIOS更新の途中から(1.XX->2.XX)起動設定からUSB-CDBOOT項目が無くなり、CDからのBOOTができなくなってしまった。USB-FDDからは起動できるがXPのインストールは非常に時間と手間がかかり困難である。古いBIOSに戻すと使用できる。Windows起動後はUSB-CDROMは使用できる。

EPIA VはBIOSのUSB項目はあるが、実際USB CD-ROM、USB-FDD,USB-HDDどれも起動にこない。USBスコープによる観測では、電源ON直後にUSB機器の認識は行われているが、実際の起動タイミングではまったくUSBにアクセスしてこない。特定のIDを見ているかもしれない。

したがって、現在の状況ではUSB機器からのOSインストールはできない。

国内、台湾のVIA代理店を通じ同問題の改善を希望したが、対応はかなり難しいようである。
ハードウェア的にCD-ROMを接続し、切り替えられる対応を行う。


EPIA Mini ITX 800MHzにおいて、室温が低温(CPU部での温度計で8〜12度付近)でWindowsXP起動後電源断が観測された。(4台すべてで観測)。強制的にその温度帯内で起動させると再現する。原因不明。
通常環境の場合(強制空冷をかけていないと)一旦起動するとCPU温度によりその温度帯をこえるため発生しにくい。ただし、周囲温度がある程度低い場合は数回再現する。
上記温度帯より温度が高い場合もしくは低い場合、どちらも発生確認できていない。

 

経緯

3/5日朝、東京はかなり冷え込みました。
その朝一番、OSの起動に失敗が観測されました。
起動時の一瞬のことですが、それまで数ヶ月と異なる動きが観測されました。
テスト機4台(その時起動できるすべて)で起動時に観測されたため、緊急で調査を開始しました。
それから、毎日周囲温度やAC電源電圧などすべてに同じくかかる条件について、それらを変えての試験を行いました。
ポイントクーラーや機体全体をフリーザに入れたり、ドライアイスで冷やしたり。
現在までの試験結果から、EPIA-MiniITXマザーボードが8〜12℃付近でOSが起動後に落ちることがある。
上記温度帯より高いもしくは低い場合は発生が再現しない。
通常PCに電源入れるとCPU温度は急速に立ちあがるため、一度落ちても再起動するとCPU温度はあがっているために立ち上がってしまい気がつかない。
ただし、本装置の場合、CPUをケースで冷やす構造のために、電源を切ってあるとケース全体が気温と同じになる。また放熱のためにCPUとケースは強く熱結合しており、ケース全体ではかなりの熱容量を持つために、通常のCPU単独よりも温度上昇曲線はかなり緩やかである。
したがって、上記温度帯を通過する時間が長く再現しやすい。と言う図式が成立するようである。

当初電源を疑い、いろいろ電源に対策を行ってきたが、どうもマザーボードにも問題がある可能性が高いようである。
上記気温下の場合にOS(試験ではWindowsXP)が立ち上がり、多くの場合その直後(数十秒後の場合も何度かあった)いきなり落ちます。
温度計を見ているとOS起動時点で上記温度となっているとこの症状が発生するようである。
先週までの結論からEPIA-MiniITXでの試験を一旦やめ、EPIA-Vでの試験に取りかかる。
また、電源を含めたトータルでの再構築にもとりかかる。
本件の確認試験ですでに10日以上かかりきりである。シクシク


EPIAを使用する場合の電源の最大の注意点として、MinimumLoadの低さにある。
CPUがキー待ち状態となると通常のATX電源のMinimumLoadの仕様から考えるとはるかに小さい値となってしまうために、多くの場合レギュレーション等での問題が発生する。
これは電源起動時、BIOSが立ち上がるまでの際にも同様のことが言える。
5V系回路が立ち上がる前に、3.3V系(メモリ)が一番最初に電力が必要となる。
ここで電源回路によってはレギュレーション問題が発生する場合がある。

また、電源の問題としてはEPIAマザーボードの電源入力回路は5V、5VSB、3.3Vの電源がACPIの切り替え時に回り込む可能性があるため、電源レギュレーション回路構成によっては問題を発生することがある。(RemoteSensing等電源出力端電位により電圧レギュレーションをコントロールすると、他の電圧が回り込んで加わることがあるため、誤制御が発生する。)


Last Update : 2011/09/09


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